# 信用リスク・法務・実装ロードマップ — WellBridge Loan

## 1. 信用リスクの考え方

給与天引きは「回収手段」の強化であり、借り手の信用力そのものを保証するものではない。回収経路が強固でも、過剰借入や返済能力を超える融資は従業員の家計を毀損する。したがって信用力は多層審査で個別に見極める。

### 1.1 4層の信用審査

| レイヤー | 内容 |
|----------|------|
| 第1層 | 給与・勤続年数・雇用形態に基づく返済能力評価 |
| 第2層 | 信用情報機関（CIC等）に基づく信用履歴評価 |
| 第3層 | 借入目的・既存借入・家計バランスに基づく適性評価 |
| 第4層 | 事業所からの在籍確認・収入証明（虚偽防止） |

### 1.2 信用リスクモデルの方式（論点）

- **方式A: 金融機関任せ** — 各金融機関の既存審査基準を利用。立ち上げが速いが、複数行参加時に基準がばらつく
- **方式B: 共通スコアリング** — 商工会議所が標準スコアリングルールを提供。横展開・統一性に優れるが構築コストが高い
- 推奨: パイロットは方式A、地域展開フェーズで方式Bへ移行するハイブリッド

## 2. 主要リスクと対応方針

| リスク | 概要 | 対応方針 |
|--------|------|----------|
| 法務・コンプライアンス | 貸金業法、個人情報保護法、労基法上の天引き制限 | 専門家レビュー、天引き上限・同意取得の厳格化 |
| 退職時回収 | 口座残高不足、口座変更 | 退職前通知、複数回引落、督促フロー |
| 事業所協力度 | 天引き処理の負担、加盟離脱 | システム連携、手数料・インセンティブ設計 |
| 金融機関連携 | 審査基準差、システム接続 | 標準化された審査API、共通契約雛形 |
| レピュテーション | 過剰借入、従業員への不利益 | 借入上限、金融リテラシー支援、利用目的制限 |

## 3. 法務上の重点論点

### 3.1 賃金天引きの適法性（労働基準法第24条）
賃金は全額払いが原則であり、天引きには労使協定および本人の自由意思に基づく同意が必要。本人同意の取得プロセスと天引き上限の設定を厳格に設計する。

### 3.2 貸金業法
融資の主体は登録金融機関であり、商工会議所は貸金業を営まない運営主体に徹する。商工会議所の関与が「貸金業の媒介」に該当しないか、紹介行為の範囲を法務確認する。

### 3.3 個人情報保護法
収入情報・信用情報を事業所・商工会議所・金融機関の3者で取り扱う。利用目的の明示、取得同意、第三者提供の整理、責任分界の契約化が必要。

### 3.4 商工会議所の役割範囲（論点）
紹介（マッチング）にとどめるか、プラットフォーム運営まで担うかで、必要な許認可・リスク・収益が変わる。Go/No-Go判断の前提として確定が必要。

## 4. 意思決定に必要な論点（Go/No-Go）

1. 法務リスク許容度: 天引き・個人情報取扱いのコンプライアンス体制
2. 金融機関パートナーの確保: 最低1行との基本合意
3. 初期投資規模: システム開発、人員、法務・監査費用
4. パイロット対象: 地域、業種、企業規模の選定
5. 商工会議所の役割範囲: 紹介にとどめるか、運営まで担うか
6. 信用リスクモデルの方式: 金融機関任せか、共通スコアリングか

## 5. 実装ロードマップ

| フェーズ | 期間（目安） | 主要マイルストーン |
|----------|--------------|--------------------|
| Phase 0: 検討 | 0〜3ヶ月 | 法務調査、金融機関打診、要件定義 |
| Phase 1: パイロット | 4〜12ヶ月 | 限定地域・限定企業での試験運用 |
| Phase 2: 地域展開 | 13〜24ヶ月 | 管轄全域、複数金融機関連携 |
| Phase 3: 連合展開 | 25ヶ月〜 | 商工会議所間連携、標準化 |

## 6. 推奨する次のアクション

1. 法務専門家による天引き・個人情報の適法性レビュー
2. 地域金融機関2〜3行への事業説明とパートナー意向確認
3. パイロット想定企業10社へのヒアリング（ニーズ・懸念）
4. 信用リスク評価ロジックのPoC設計
5. 詳細事業計画書および機能要件書の精緻化
