# Tsumugi（紡ぎ） — プロダクト仕様

## プロダクトの全体像

Tsumugi は、ユーザーが「点（dot）」を放り込み、AI が「線（thread）」を紡ぎ、「ビジネスの種」を提示する一連のループを中核に持つ。クライアントは Web アプリ、モバイルアプリ（iOS / Android）、ブラウザ拡張、各種クイック投入チャネル（メール転送・Slack・LINE）から構成される。本書では主要な4つのサブシステムと、それを束ねる画面体験を定義する。

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## 1. dot 投入（Capture）

### 1.1 目的

「思いついた瞬間に、形式を問わず、ゼロ摩擦で放り込める」こと。整理させない、分類させない、命名させない。これが Tsumugi の体験の出発点である。

### 1.2 対応フォーマット

- **テキスト**: 短文メモ、長文の考察、箇条書き。文字数制限なし。
- **URL**: 記事・論文・SNS 投稿・プロダクトページ。投入時に本文・OGP・要約を自動取得しメタデータ化。
- **音声メモ**: 30秒〜数分の録音。Whisper 系 STT で文字起こしし、テキスト dot として正規化。
- **画像**: ホワイトボード写真、スクリーンショット、図表。Vision モデルで内容を説明文化。
- **ファイル**: PDF・Markdown・テキストファイルのアップロード。長文は意味単位でチャンク分割。

### 1.3 投入チャネル

- Web / モバイルアプリのクイック入力欄（常時画面下部に常設）
- ブラウザ拡張（「このページを dot にする」ワンクリック）
- メール転送（専用アドレスに転送するだけ）
- Slack / LINE 連携（メッセージを Bot に送ると dot 化）
- モバイルの共有シート（他アプリから「Tsumugi に送る」）

### 1.4 投入後の処理

投入された dot は即座にキューに入り、バックグラウンドで以下が走る。

1. 正規化（フォーマット別の本文抽出）
2. 埋め込みベクトル生成
3. エンティティ抽出（人物・企業・技術・トピック・日付）
4. 既存 dot 群との関連スコアリング

ユーザーには「放り込んだ」という体験だけが見え、これらの処理は一切意識させない。

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## 2. AI 文脈解析エンジン（Weaver）

### 2.1 役割

Tsumugi の心臓部。全 dot を常時横断的に解析し、「一見無関係な dot 同士の隠れた関連」を発見する。受動的な検索エンジンではなく、能動的に紡ぎ続けるエージェントである。

### 2.2 解析の3層

1. **意味的近接層** — 埋め込みベクトルのコサイン類似度で、表層的に近い dot を把握する。
2. **構造的関連層** — 共通エンティティ（同じ企業名、同じ技術キーワード、同じ人物）でグラフを張る。
3. **跳躍的発見層** — ここが Tsumugi の独自性。意味的には遠いが、組み合わせると新しい価値が生まれる dot のペア／トリオを LLM に推論させる。「A社の物流課題」と「B社で見たAI在庫予測」は意味ベクトル上は遠いが、繋ぐと事業仮説になる。この跳躍を意図的に探索する。

### 2.3 バックグラウンド実行

Weaver は cron 的に定期実行される（新規 dot 投入時の差分解析 + 日次のフル再解析）。ユーザーの操作を待たない。「あなたが忘れた頃に、AI が繋ぐ」を支える仕組み。

### 2.4 出力

Weaver の出力は thread 候補のリストである。各候補には、構成する dot 群、関連の根拠（なぜ繋がるのか）、確信度スコアが付与される。確信度が閾値を超えたものだけがユーザーに提示される。

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## 3. thread 生成（線を紡ぐ）

### 3.1 thread とは

thread は、複数の dot を撚り合わせて生まれた「線」である。単なる dot のグルーピングではなく、「これらの点を繋ぐと何が言えるか」という解釈・仮説・事業の種を含む。

### 3.2 thread の構成要素

- **タイトル** — 「中小物流向けAI需要予測SaaS」のような、種の名前。
- **構成 dot** — この thread を成立させている点（通常2〜5個）。
- **紡ぎの根拠** — なぜこれらが繋がるのか、AI による文脈の説明。
- **次の一手** — この種を育てるための具体的アクション提案（リサーチ項目、検証すべき仮説、聞くべき相手）。
- **可視化** — 構成 dot を結ぶグラフ表示。点と、それを撚り合わせる線。

### 3.3 ユーザーの関与

thread に対してユーザーは「育てる」「保留」「破棄」を選べる。「育てる」を選んだ thread は専用のワークスペースに昇格し、関連 dot が新しく投入されるたびに自動で更新される。フィードバックは Weaver の学習に反映され、そのユーザー固有の「紡ぎの好み」が育っていく。

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## 4. セレンディピティ通知

### 4.1 目的

人間の「点と点が繋がる偶然の瞬間」を、待たずに届ける。

### 4.2 通知の種類

- **即時通知** — 新規 dot が、過去の dot と高確信度で繋がったとき。「いま放り込んだメモが、3週間前のメモと繋がりました」。
- **週次レポート（Pro 機能）** — 1週間分の dot から紡がれた thread をダイジェスト化。「今週生まれた5つのビジネスの種」。
- **掘り起こし通知** — しばらく動きのない過去 dot のうち、最近の文脈と繋がりうるものを「眠っている種」として再提示。

### 4.3 通知チャネル

アプリ内通知、メール、Slack / LINE。頻度はユーザーが調整可能。「邪魔にならないセレンディピティ」を設計目標とする。

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## 5. 主要画面

### 5.1 ホーム（dot ストリーム）

投入した dot が時系列で流れる。フォーマット別のアイコン（テキスト / URL / 音声 / 画像）で一覧性を確保。検索とフィルタはあるが、「整理」を促す UI は意図的に置かない。

### 5.2 Threads

AI が紡いだ thread の一覧。各 thread はカードで表示され、クリックすると構成 dot を結ぶグラフ可視化が開く。点が朱、線が金糸。

### 5.3 ビジネスの種

確信度の高い thread のうち、特に「事業の種」として有望なものを抽出したビュー。各カードに「元になった dot」と「次の一手」を表示。

### 5.4 セレンディピティ

通知のフィード。「3週間前のメモと今日のメモが繋がりました」形式のカードが並ぶ。

### 5.5 投入画面

常時画面下部に常設されたクイック入力欄。テキスト・URL・音声・画像の投入をワンタップで。「整理しない。放り込むだけ。」のコピーを添える。

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## 6. 技術スタック（想定）

- フロント: TypeScript / React（Web）、React Native（モバイル）
- バックエンド: API ゲートウェイ + 非同期ワーカー（dot 処理キュー）
- ベクトルストア: 埋め込み検索用 DB（pgvector 等）
- LLM: 跳躍的発見層・thread 生成に長文脈モデル。STT に Whisper 系、Vision に画像理解モデル。
- インフラ: マネージドクラウド。エンタープライズ向けにオンプレ／VPC オプション。

## 7. プライバシー設計

dot はユーザーの最もプライベートな思考の断片である。エンドツーエンドの暗号化、学習へのデータ利用のオプトアウト、エクスポート・完全削除の保証を初期から組み込む。「安心して放り込める」ことが、プロダクト成立の前提条件である。
