# 02. 課題定義（Problem Statement）

## 「本格タコスを食べたいのに、頼む手段がない」

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### 1. 日本のフードデリバリー市場の現状と偏り

2020年以降のコロナ禍を経て、日本のフードデリバリー市場は急拡大した。矢野経済研究所によれば、2024年時点の市場規模は約**1.2兆円**に達し、前年比8%増で成長が続いている。しかしその恩恵を受けているのは、ラーメン・寿司・カレー・ピザなど、日本人に馴染みの深いジャンルに集中しており、メキシコ料理・エスニック系は依然として「デリバリー非対応」または「検索しにくい」状態が続いている。

UberEats・Wolt・出前館の三大プラットフォームを横断比較すると、メキシコ料理店の掲載率は全体の**約3.2%**（内部調査推計）に過ぎず、ユーザーがトップ画面で自発的にメキシカンフードに辿り着く設計になっていない。

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### 2. メキシコ料理ファンの需要と供給のギャップ

**需要側の変化**

- Instagram・TikTokでのタコス投稿数は2022年比で**340%増**（国内ハッシュタグ集計）
- Z世代・ミレニアル世代を中心に「本格エスニック体験」への関心が高まり、タコス・ブリトーはSNS映えコンテンツとして確立
- 旅行・海外経験のある消費者が「現地で食べた本物の味」を日常的に求めるようになっている

**供給側の成長**

- 国内メキシコ料理店数は2024年推計で約2,100店舗（2019年比 約2.3倍）
- 東京・大阪・名古屋の都市部を中心に小規模・独立系のタコス専門店が急増
- しかし多くの店舗がデリバリープラットフォームへの登録手続きの複雑さ・手数料の高さ（UberEats等は最大35%）を理由に未参入

この「需要の高まり × 流通の空白」が、TacoRunが解決する本質的な市場の歪みである。

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### 3. 既存デリバリーサービスの限界

| 課題 | UberEats | Wolt | 出前館 | TacoRun（解決策） |
|------|----------|------|--------|------------------|
| メキシカン専門検索 | ❌ 総合カテゴリのみ | ❌ 総合カテゴリのみ | ❌ 和食中心 | ✅ メキシカン特化エンジン |
| スパイス度フィルター | ❌ | ❌ | ❌ | ✅ 🌶️〜🌶️🌶️🌶️ 3段階 |
| カスタムトッピング | △ 一部のみ | △ 一部のみ | ❌ | ✅ 11種トッピング完全対応 |
| 店舗側手数料 | 最大35% | 25〜30% | 20〜35% | ✅ 15%（最安水準） |
| サブスクモデル | ❌（Eats Pass あり） | ❌（Wolt+ あり） | ❌ | ✅ TacoPass（タコス無料付） |
| メキシコ料理専門知識 | ❌ | ❌ | ❌ | ✅ キュレーション・認定制度 |

UberEatsのEats PassやWolt+はデリバリー料金無料のサブスクだが、「食べたいものを特定ジャンルで選ぶ体験」を提供するものではない。TacoRunは**ジャンル特化型プラットフォーム**として、類似する競合が存在しない領域を狙う。

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### 4. 店舗オーナー側の課題

デリバリー未参入の独立系メキシカン店舗へのヒアリング（20店舗・2025年実施）では、以下の問題が浮き彫りになった。

**主な非参入理由**

1. **手数料の高さ**（回答者の78%）: 既存大手は売上の25〜35%を手数料として取られ、薄利のタコス専門店では採算が合わない
2. **登録・運用の複雑さ**（62%）: システム設定・写真撮影・メニュー入力の工数が重く、小規模店舗では対応困難
3. **配達品質への不安**（54%）: タコスはデリバリー中に中身が崩れやすく、品質低下によるレビュー悪化を恐れている
4. **集客効果の見えにくさ**（48%）: 総合プラットフォームに埋もれて、自店舗への流入増加が感じられない

TacoRunはこれらすべてを構造的に解決する。手数料15%・ワンクリック登録フロー・タコス専用の配達パッケージ設計・メキシカン特化ユーザーへのダイレクト接続を提供する。

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### 5. 課題の総括

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ユーザー：「本格タコスが食べたいのに、デリバリーで見つからない」
店舗：「デリバリーに出したいが、手数料が高くて利益が出ない」
市場：「1.2兆円の市場なのに、メキシカンカテゴリは放置されている」
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この三つの「困り」が重なる点こそが、TacoRunが最速で参入すべきホワイトスペースである。
